いっぷく豆日記 vol.7
2017年 03月 12日
ばっちゃの味
七月、祖母が百四歳の生涯を閉じた。明治の終わりに生まれ、大正・昭和・平成を生きた祖母。田畑に出て働く両親の代わりに家を守り、私と弟の面倒を見てくれた祖母の思い出を綴りたい。
台所仕事は祖母の受け持ちだったので、小さい頃食べた料理は「ばっちゃの味」だったと言ってもいいだろう。
一番に思い出すのは味噌おにぎり。おなかを空かせた私と弟によく握ってくれたっけ。おにぎりの周りに味噌を塗りつけただけのものだが、とてもおいしかった。冷やご飯で作る焼きおにぎりの味も絶品だった。
祖母のおにぎりは平たい俵型をしていて、子どもには手に余るくらい大きかった。それは、空腹でひもじい思いをしないで欲しいと願う祖母の優しさがこめられた大きさだったのだと思う。私がおにぎりを握るとき、やっぱり俵型にしてしまうのは、そんな記憶があるからかもしれない。
サバ缶入りのカレーも忘れられない。じゃがいも、玉ねぎ、人参を鍋で煮て、サバ缶も加え、カレールーを溶かす。醤油も加えたかもしれない。最後に小麦粉を水で溶いて加え、とろみ付けをしていた。サバ缶が安く手に入るからなのか、祖母が肉を食べなかったからなのか、サバ缶入りのカレーはたびたび食卓に上った。今で言うシーフードカレー(?)まあまあの味だったと思う。
20140816(ひ)
七月、祖母が百四歳の生涯を閉じた。明治の終わりに生まれ、大正・昭和・平成を生きた祖母。田畑に出て働く両親の代わりに家を守り、私と弟の面倒を見てくれた祖母の思い出を綴りたい。
台所仕事は祖母の受け持ちだったので、小さい頃食べた料理は「ばっちゃの味」だったと言ってもいいだろう。
一番に思い出すのは味噌おにぎり。おなかを空かせた私と弟によく握ってくれたっけ。おにぎりの周りに味噌を塗りつけただけのものだが、とてもおいしかった。冷やご飯で作る焼きおにぎりの味も絶品だった。
祖母のおにぎりは平たい俵型をしていて、子どもには手に余るくらい大きかった。それは、空腹でひもじい思いをしないで欲しいと願う祖母の優しさがこめられた大きさだったのだと思う。私がおにぎりを握るとき、やっぱり俵型にしてしまうのは、そんな記憶があるからかもしれない。
サバ缶入りのカレーも忘れられない。じゃがいも、玉ねぎ、人参を鍋で煮て、サバ缶も加え、カレールーを溶かす。醤油も加えたかもしれない。最後に小麦粉を水で溶いて加え、とろみ付けをしていた。サバ缶が安く手に入るからなのか、祖母が肉を食べなかったからなのか、サバ缶入りのカレーはたびたび食卓に上った。今で言うシーフードカレー(?)まあまあの味だったと思う。
20140816(ひ)
by ippuku-kousaku
| 2017-03-12 09:30
| いっぷく豆日記